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ラーソン・ジュール・ニッポン株式会社

モールディング・カスタムフレームの額縁専門商社

カスタムフレームの歴史

モールディングの起源は西欧の建築の内装装飾材です。
古代には大理石やその他の石を削り、近くは木材やプラスチックなどでも天井部分と壁面や、壁面と腰板などのつなぎの部分に水平に取り付けられ、接合部分の不揃いを隠し綺麗に仕上げる目的や室内装飾の意図で使われたようです。
現在でもこのように使われるものは繰形や回し縁と呼ばれています。

額縁に使われるモールディングは、絵画が壁画として存在した時代の、壁画の周囲のモールディングや柱、または宗教画として板絵に描かれ、その板絵の収容された祭壇の部分が額縁に変化することで必要性が増してきました。
キリストや聖母、また聖人の事跡などを主題とする絵画が、祈る対象として建築物から離れ、身近な空間に独立して飾られるようになると、その周りにあったモールディングも額縁として独立していったようです。 15世紀頃の額縁職人の工房では、すでにモールディングは額縁の重要な部材として使われていました。

額縁に使われるモールディングはピクチャー・モールディングと呼ばれています。
絵画用に使われるものの呼称で、通常のモールディングと異なり必ずガラスやアクリルの板を押さえるための突出部(リップと呼ばれるベロの様な部分)があります。
大部分は木製ですが、木材のコストを押さえるために複数の木材をつなぐフィンガージョイントや複数枚の板を重ね強度を増すラミネートが行われています。
材料も、木材以外にアルミニウム、プラスチック、木質集合材などが使われています。

模様・デザイン

モールディングの表面に施された模様は、モールディングが建築部材を起源とすることから、建築様式を反映するものが多く、人々の好みや絵画様式との調和などから今日まで残ったものが多くあります。

西欧絵画がヨーロッパを起源としたことは、西欧の文明の起源となったギリシャや地中海文化の、そしてそれを継承したローマ文明のなかに残る、植物の葉などの紋様化が現在でも多く使われています。
代表的なものはアカンサス葉飾りです。アカンサスはギリシャの国花ですが、その名はギリシャ語のトゲからきています。 前5世紀のアテネの彫刻家・カリマコスの考えた、装飾のデザインの元で、コリント式の柱頭に多用され、これがローマ建築を経て、ヨーロッパの建築装飾部分に歴史的に使われるようになりました(この模様はシルクロードを通って日本に伝わり風呂敷にみられる唐草模様にもなったようです)。 モールディングにはこの建築装飾から移行したと考えられます。

アカンサス模様のモールディング

アカンサス以外にも、アンテフィックス、月桂樹、エッグ・ダーツ、波模様、ロータスなどはモールディングの装飾紋様として良く見られます。 これらはルネサンスを経て、各国で変化しながら、19世紀まで主流となっていたようです。

アンテフィックス

波模様

エッグ・ダーツ

エッグ・ダーツ模様のモールディング

現代のカスタムフレーム

一方、20世紀に入り建築でモダニズムが隆盛になると、室内デザインも装飾を排したデザインが用いられ、アルミニウムのシャープな形状や、直線的なくりがたの、木の杢目を生かしたシンプルなデザインがモールディングにも採用されてきました。
鉄、ガラス、コンクリートなどの素材を生かした建築デザインに対応するフレームデザインが求められたからです。
この傾向の極限はミニマリストで、すべての装飾を排す、というデザインになります。

ミニマリストのデザイン

直線と紋様の調和は現代的

しかし、現在では直線が主流のデザインの中に曲線で表現された紋様を部分的に配置する、またはシャープな形にソフトな配色を施すというような折衷的なデザインがモールディングの主流になっているように思えます。
ミニマリストでは寂しすぎる、といって饒舌なほどの装飾はクドい、というところでしょうか?